抹茶三号を構成する42枚を紹介する③

「抹茶三号を構成する42枚」のそれぞれについてコメントする記事。第3回目です。

 

前回はこちら↓

matcha3go.hatenablog.com

 

THE HIGH-LOWS / バームクーヘン

 

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1曲目からうるさいっ!!!でも最高。ブルーハーツから現在のクロマニヨンズまで続く、甲本ヒロトマーシーのライフワークの中で一番好きな作品だ。メンバーがDIY感覚でレコーディングして作り上げたという暴力的なサウンドがとても良い。歌詞もブルーハーツほどメッセージ性が強くなく、それでいてクロマニヨンズよりもシュールすぎず皮肉がふんだんに含まれていて素晴らしい。ロック好きは必聴の一枚。

JUDY AND MARY / THE POWER SOURCE

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高校までブルーハーツ・ゴイステ・RADWIMPSを演奏していた男が大学に入学してからバンドサークルに入ったら急に「そばかす」を演奏しなければならないことになってまあー大変。でも耳コピがんばってやりきった。その他、「くじら12号」コピーしたり。アルバムとしての完成度が高いのはもちろんのこと、自分のギター技術を育ててくれた思入れ深い一枚だから選出せざるを得ない。そういえば1曲目「BIRTHDAY SONG 」の「ホウセキー」部分が個人的に面白くて、たまに口に出して真似をする。

BLANKEY JET CITY / ロメオの心臓

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ブランキーって初期の尖り具合もかなり好きなんだけれど、自分は「ガソリンの揺れ方」から知ったこともあって後期の方がなじみ深い。逆に上裸でグラサンリーゼントをしたベンジーを初めて見た時、何かの冗談かと思ったよ。それはともかく、「パイナップルサンド」「ロメオ」「赤いタンバリン」「ダンデライオン」「小さな恋のメロディ」名曲が多いこの一枚は外せないでしょう。聴きやすいので初心者にもおすすめ。

King Crimson / In the Court of the Crimson King

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この1曲目「21st Century Schizoid Man」の衝撃に勝てるアルバムはなかなかないのでは。自分にとってのプログレの入り口だった。noteでも書いたけど、プログレの基本を教えてくれるから全員聴いた方がいい。メロトロンもふんだんに使われていて、もの悲しい雰囲気が素晴らしいことこの上なく。2022年の来日公演は大阪まで観に行って、生のロバートフィリップの演奏に感動したなあ~。予定が詰まりすぎてて往復深夜バス使う羽目になり、当時は死ぬかと思ったが一生の思い出。

Johnny Thunders & HeartBreakers - LAMF The Lost '77 Mixes

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パンク好きでジョニーサンダース聴いてないやつはまあモグりっすよね、と言いたくなるような魅力がジョニサンにはあると思っている(あんまりよくない意識だけど)。なんだかんだポップで聴きやすいっていうのが良い。ヘロヘロのボーカルがたまらない。ライブ盤だと歌以外もヘロヘロで、全然弾けてないのも愛おしい。中学時代に伝記映画が福岡で公開されいて、観に行ったら同世代皆無だった。若者こそ聴くべきだし、影響を受けて人生をめちゃくちゃにするべき。

Nirvana / Incesticide

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超有名アルバム「NeverMind」を聴いて「普通のロックじゃない???」となった自分を覚醒させた一枚。一曲目の「Dive」から暗~い。でもそれがいい。インディーズ時代のシングル、B面曲、未発表曲やカバー曲などを集めた企画盤という位置づけなので、アーティスト的には寄せ集め版みたいなものではあるんだが、そのジャンクっぷりがNirvanaらしいようにも思う。シンプルな作りの曲が多くて意外と聴きやすい。傷だらけのレコードを280円で買ったという個人的な出会い方もロマンチックで、選出も当然か。

 

Captain Beefheart & His Magic Band / Trout Mask Replica

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なにこれ???と初聴時は意味が分からなくて戸惑ったように覚えている。でも慣れてくると気持ちいい。荒さがかっこいいんだよなあ。バンドメンバーを軟禁状態にして練習、みんなだいぶおかしくなっていたとかいうエピソードもすごい。ふとした時に思い出して聴いてしまう魅力があり、音楽は自由で良いんだということを教えてくれる。音楽を追い求めていった結果、行きつく終着点はここなのかもしれないとも感じさせられる教科書的な一枚。

 

 

バウムクーヘンのLP版はデザインも良い。

 

第4回に続く!